2018年大会 6区について



今大会の山下りの主役はやっと青学大・小野田選手になるでしょう。

前々回は史上初の1年生58分台となる58分31秒の爆走、前回は58分48秒を出し、どちらも2位以下のチームを大きく引き離して、総合優勝に大きな貢献をしました。

しかし、これほどの大活躍をしたのにも関わらず日体大・秋山選手という山下り最強ランナーがいた為、過去2大会は区間2位でした。

過去2大会は青学大の「1強」状態でしたが、今大会で青学大と共に優勝候補「3強」とされている東海大、神奈川大には山下りの超スペシャリストはおらず、青学大の総合優勝の為の切り札的存在となるでしょうから、過去2大会以上に気合いが入っているのは想像に難くありません。

11月の全日本では7区3位。前年の全日本の成績5区1位に引き続いて好走しており、好調のようです。

区間タイム7区34分43秒は、前年の5区35分07秒よりも遥かにレベルの高い記録ですが、気象条件の違いもあるので、走力が格段に進化した、というわけではないかも知れません。

箱根6区の区間タイムは57分台を期待したいところですが、1年生の時のタイム、58分30秒くらいを狙うのが現実的でしょうか。

このタイムでも、東海大、神奈川大に対して30秒〜1分、上手くいけば1分30秒以上はタイムを稼げるでしょう。

小野田選手には59分切り3回の記録もかかります。

80年代の日体大・谷口選手の時代から現在までの下りの名選手たち。

谷口選手、神奈川大・中澤選手、大東大・金子選手、中大・野村選手、駒大・千葉選手、日体大・秋山選手、歴代の山下りの超スペシャリスト達の中にも59分切り3回を達成した選手はいません。



小野田選手以外の区間賞候補は法大・佐藤選手。

前回小野田選手と僅差で走り、その時点では平地での実績が皆無の選手で、下りの素質だけで走りきったような印象でしたが、今シーズンは平地でも活躍しています。

おそらく、元々平地の走力は優れていて、前回の時点ではその走力が持ちタイムや駅伝のタイムに反映されていなかっただけなのでしょう。

57分台を狙うのは流石に無理があるでしょうから、前回(58分52秒)よりも少し上のタイム、やはり小野田選手と同じく58分30秒くらいが目標でしょうか。

全日本3区2位の走りは、平地の走力は小野田選手と互角か、または上回ると感じさせてくれました。

6区終盤の平地部分で怖い存在かも知れません。



他には前々回1年生で58分台、前回は59分台を出している中央学大の樋口選手が注目選手ですが、今大会は故障が長引いているようで、期待するのは難しそうです。

箱根駅伝史上、6区で58分台を出した1年生は小野田選手と佐藤選手、それに樋口選手のみです。

この3人の対決は貴重なので、是非復調してもらいたいところです。



上記の3人以外に、前回1、2年生で6区を60分前後で走った選手が4人もいました。

順調に成長すれば2年後には、小野田選手たちと合わせて、区間上位が58分台のオンパレードになるのではないかと期待したのですが、げつりくの観戦ガイドによると、今大会では6区以外の区間に回るケースも多そうです。

6区好きとしては残念ですね。





「箱根駅伝の話」に戻る