2018年箱根駅伝の予想

(2017年12月29日時点での予想です)



シミュレーションソフトはいつも通りに駅伝SLGを使っています。

駅伝SLGは選手の1万mのベストタイムを元に各区間のタイムを予想するソフトですが、氷川優気独自の考え方により、

(1)20kmやハーフマラソンのタイム

(2)前シーズンの箱根駅伝の区間タイム

(3)今シーズンの全日本大学駅伝の区間タイム

以上の三つのデータから選手の1万mの事実上の走力を予想し、実際の1万mのベストタイムより良かった場合はそちらを採用しています。

(早い話が、駅伝オタクの勘に頼ってデータ入力している部分が多いという事です)



今大会ではデータ入力時に他とは違うやり方をした選手が2人います。

1人は東海大・阪口選手。

ハーフ持ちタイム、20km持ちタイム、前シーズンの箱根出場経験、今シーズンの全日本出場経験、以上全てなしで、1万mのベストタイムは30分台。

この条件だと、私のデータ入力のやり方だと走力は1万m30分台の選手という事になってしまいます。

15kmレースで爆走した経験を持つ阪口選手の実際の走力とかけ離れ過ぎているので、例外的に阪口選手の場合は15kmのタイムも使ってデータ入力しました。

同じ15kmレースは早大の太田選手と、東海大の松尾選手、舘澤選手も走っていますが、彼らはハーフのタイムや全日本の区間タイムに高い走力が現れているので、15kmのタイムを使ったのは阪口選手のみです。

全選手を同じ条件でやろうとすると、200人の選手全ての15kmのベストタイムを調べないといけませんが、それはとても無理です。

もう1人の例外は、東京国際大の30歳の1年生、渡邊選手です。

実業団時代に1万m27分47秒を記録していますが、現在はその力があるとは思えません。

+−の違いはあるものの、阪口選手と同じく、1万mのタイムが現在の走力とかけ離れ過ぎています。

渡邊選手は大学入学後に出したタイムのみを使いました。





シミュレーションは5回の平均値を1戦と数え、合計9戦行い、5番目に当たるタイムを予想タイムとしました。




予想順位とタイム

1位 東海大 11時間01分44秒

2位 神奈川大 11時間02分16秒

3位 青学大 11時間02分18秒

4位 東洋大 11時間05分24秒

5位 帝京大 11時間06分23秒

6位 駒大 11時間06分46秒

7位 早大 11時間09分48秒

8位 中央学大 11時間10分16秒

9位 拓大 11時間10分29秒

10位 城西大 11時間10分38秒

11位 大東大 11時間11分31秒

12位 日体大 11時間11分49秒

13位 國學院大 11時間11分52秒

14位 山梨学大 11時間12分09秒

15位 順大 11時間14分25秒

16位 法大 11時間16分13秒

17位 中大 11時間16分19秒

18位 国士大 11時間18分05秒

19位 東京国際大 11時間21分01秒

20位 上武大 11時間21分08秒

(オープン参加の連合チームは含めません)





優勝争いは大混戦です。

1位 東海大 11時間01分44秒
2位 神奈川大 11時間02分16秒
3位 青学大 11時間02分18秒

持ちタイムでは東海大が圧倒的に優れていたものの、前回優勝の青学大と全日本優勝の神奈川大の駅伝王者2チームには、その実戦での強さが加味されるので、結局3強がほぼ互角と予想されました。

過去3大会の予想

2017年大会
1位 青学大 10時間56分51秒
2位 山梨学大 11時間03分16秒
3位 早大 11時間04分26秒

2016年大会

1位 青学大 10時間48分28秒

2位 駒大 10時間57分26秒
3位 東洋大 10時間58分11秒

2015年大会
1位 駒大 10時間54分29秒
2位 明大 10時間58分32秒
3位 早大 10時間59分27秒


過去3大会と比較すると今大会の混戦具合は凄いものがあります。



しかし、残念なポイントとして、優勝予想タイムが11時間を切れていません。

データ入力のやり方は毎年(ほぼ)同じなので、今大会はちょっとレベルダウンを感じます。



シード争いも混戦で、7位予想から14位予想までが2分21秒に収まっています。

こちらはタイムのレベルが高く、10位の10分切りにも届くかも知れません。

今大会は上位争いとシード争いの間隔が狭まりそうです


下馬評の高くない城西大や國學院大も、シミュレーションでは好タイムが予想されており、シード争いに絡む力はありそうです。

シミュレーションのタイムの悪い法大は前回シード獲得の実績もあり、現実にはもう少し上に行くかも知れません。



最下位20位のタイムも20分切りまで1分ちょっとまで迫っており、トップ争い以外はレベルの高い戦いが期待出来そうです。



もしかしたら優勝争い以上に目を引くのが、5位帝京大と、15位順大。

帝京大はまさかの5位予想。

全日本は3区までは失敗していましたが、4区〜8区にかけて好走5連発でした。

箱根予選会も好走した選手が多く、安定感の高い選手が多いので、それが効いたようです。

順大はなぜこの順位なのかわかりません。

全日本で帝京大と順大の差は2分だったので、距離が倍の箱根では4分差がついてもおかしくはありませんが、今回のシミュレーションでは8分差になってしまいました。

たまたま帝京大が少し良く予想され、順大が少し悪く予想されたのが重なったのかも知れません。

シミュレーション回数が9戦では足りないと感じました。

30戦くらい行い、その平均値を取るくらいはやるべきかも知れません。とてもそんな時間はありませんが。





現実補正

今大会も現実補正をやってみます。

過去3年の箱根に出場し完走しているチームを対象に、シミュレーションと現実との差、過去3大会の平均タイム分を補正します。



東海大
補正前 11時間01分44秒
補正値 +6分16秒 (+1分37秒、+7分53秒、+9分20秒)
補正後 11時間08分00秒

神奈川大
補正前 11時間02分16秒
補正値 +2分08秒 (+21秒、+4分36秒、+1分29秒)
補正後 11時間04分24秒

青学大
補正前 11時間02分18秒
補正値 −17秒 (−13分05秒、+4分57秒、+7分19秒)
補正後 11時間2分01秒

東洋大
補正前 11時間05分24秒
補正値 +2分17秒 (+16秒、+2分25秒、+4分12秒)
補正後 11時間07分41秒

帝京大
補正前 11時間06分23秒
補正値 +1分31秒 (+18秒、+52秒、+3分25秒)
補正後 11時間07分54秒

駒大
補正前 11時間06分46秒
補正値 +8分02秒 (+5分48秒、+6分34秒、+11分44秒)
補正後 11時間14分48秒

早大
補正前 11時間09分48秒
補正値 +6分45秒 (+2分48秒、+9分27秒、+8分00秒)
補正後 11時間16分33秒

中央学大
補正前 11時間10分16秒
補正値 +3分12秒 (−6分58秒、+6分13秒、+10分22秒)
補正後 11時間13分28秒

拓大
補正前 11時間10分29秒
補正値 +4分19秒 (+1分41秒、+5分04秒、+6分12秒)
補正後 11時間14分48秒

大東大
補正前 11時間11分31秒
補正値 +4分03秒 (−4分33秒、+6分35秒、+10分09秒)
補正後 11時間15分34秒

日体大
補正前 11時間11分49秒
補正値 +3分10秒 (−15秒、+1分44秒、+8分02秒)
補正後 11時間14分59秒

山梨学大
補正前 11時間12分09秒
補正値 +13分31秒 (+7分22秒、+7分10秒、+26分01秒)
補正後 11時間25分40秒

順大
補正前 11時間14分25秒

補正値 +1分48秒 (+9秒、+1分56秒、+3分20秒)
補正後 11時間16分13秒

上武大
補正前 11時間21分08秒
補正値 +5分36秒 (−2分42秒、+19分19秒、+13秒)
補正後 11時間26分44秒



優勝争い3強の戦いは、現実補正を加えると青学大の圧勝になります。

1位予想の東海大は現実になるとやや弱くなる傾向がここ3大会のみならず大学の伝統(?)です。

その結果まさかの5位予想の帝京大が、現実補正後は東海大を上回っています。

帝京大は青学大に次いで2番目に補正値の小さいチームですから、現実の大会では本当に上位に来るかも知れません。

山梨学大のタイムは明らかに現実が遠のくような補正ですね。インフルエンザに泣かされた前回のタイムが響いています。





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