2019年大会の感想 (3)
マニアックな感想です
目次
① シード変動ラインの動き(10位以内からは11位との差、11位以下からは10位との差、これの20チーム10区間の動き)
② 隠れた好走を発掘(区間6位以下の成績で、過去5大会の区間5位の平均タイムを超えた選手をピックアップ)
③ 平均区間順位
・ シード変動ラインの動き
シード変動ラインとは私が勝手に作った造語です。
10位以内のチームにとっては11位が、11位以下のチームにとっては10位がシード変動ラインになります。
シード変動10位ラインとシード変動11位ラインの2つ存在します。
この2つのラインが近づき、重なり、踏み越えた時にシード圏内/圏外が入れ替わります。
20チーム10区間のシード変動ラインとの差を調べました。
1位 東海大
1区 -26秒
2区 -56秒
3区 -1分38秒
4区 -3分39秒
5区 -6分29秒
6区 -8分04秒
7区 -11分11秒
8区 -14分33秒
9区 -16分00秒
10区 -18分30秒
2位 青学大
1区 -28秒
2区 -33秒
3区 -2分51秒
4区 -2分57秒
5区 -2分13秒
6区 -3分57秒
7区 -7分27秒
8区 -10分04秒
9区 -12分17秒
10区 -14分49秒
3位 東洋大
1区 -34秒
2区 -1分32秒
3区 -2分43秒
4区 -6分27秒
5区 -7分43秒
6区 -9分12秒
7区 -11分15秒
8区 -13分42秒
9区 -12分25秒
10区 -12分36秒
4位 駒大
1区 -25秒
2区 -51秒
3区 -1分55秒
4区 -2分30秒
5区 -4分15秒
6区 -4分52秒
7区 -6分43秒
8区 -9分04秒
9区 -9分25秒
10区 -9分34秒
5位 帝京大
1区 +12秒
2区 +59秒
3区 -31秒
4区 -2分04秒
5区 -44秒
6区 -1分41秒
7区 -3分01秒
8区 -3分40秒
9区 -4分44秒
10区 -7分29秒
6位 法大
1区 -26秒
2区 +18秒
3区 +45秒
4区 +29秒
5区 -2分38秒
6区 -3分49秒
7区 -5分18秒
8区 -6分01秒
9区 -6分09秒
10区 -6分42秒
7位 國學院大
1区 -12秒
2区 -54秒
3区 -1分37秒
4区 -1分45秒
5区 -4分59秒
6区 -4分23秒
7区 -5分16秒
8区 -5分34秒
9区 -5分31秒
10区 -5分07秒
8位 順大
1区 +1分43秒
2区 -19秒
3区 -19秒
4区 +28秒
5区 -2分09秒
6区 -1分15秒
7区 -2分24秒
8区 -2分38秒
9区 -2分37秒
10区 -2分04秒
9位 拓大
1区 +1分29秒
2区 +47秒
3区 -5秒
4区 -30秒
5区 -2分06秒
6区 -41秒
7区 -57秒
8区 -1分06秒
9区 -28秒
10区 -1分29秒
10位 中央学大
1区 +17秒
2区 +1分29秒
3区 +1分39秒
4区 +46秒
5区 -42秒
6区 -9秒
7区 -27秒
8区 -1分38秒
9区 -57秒
10区 -1分16秒
まずはシード獲得チームです。
上位4チームまでは危なげなくシードを獲得していますが、5位の帝京大は6区まではまだ安心できない差でしたが、7区でリードを3分以上に拡大し、10区で区間賞を獲得して大差を上積みしました。
今大会では往路10位以内の10チームが、すべて総合10位以内に入りました。
やはり大事なのは往路です。
その往路で10位以内に入っているチームは、5区で稼いでいるチームが多い印象です。
法大は前回と同じく、山の破壊力で勝負を決めました。
特に5区の青木選手は71分29秒区間3位の走りで、シード変動10位ライン+29秒から、シード変動11位ライン-2分38秒まで突き進み、チームに3分07秒のメリットをもたらしました。
國學院大も5区の浦野選手が70分54秒区間1位の走りで、1人で3分14秒も貯金を増やしています。
國學院大は往路3位、復路12位で総合7位でしたが、シード変動11位ラインとの差は、往路ゴールの時点が4分59秒、総合ゴールの時点が5分07秒と、復路では12位の成績ながら貯金を微増させていました。
こういうのが駅伝の流れの面白いところですね。
順大は5区も良いけど、2区の塩尻選手が1区の遅れを一気に取り戻したのが何より大きかったのは間違いないでしょう。
拓大は10区、中央学大は8区の選手が好走を見せ、チームがシード争いに巻き込まれるのを防ぎました。
11位 中大
1区 -33秒
2区 -1分24秒
3区 -9秒
4区 -1分04秒
5区 +1分54秒
6区 +2分25秒
7区 +2分00秒
8区 +1分57秒
9区 +1分15秒
10区 +1分16秒
12位 早大
1区 -27秒
2区 +2分24秒
3区 +1分57秒
4区 +47秒
5区 +2分34秒
6区 +2分17秒
7区 +1分43秒
8区 +1分53秒
9区 +1分12秒
10区 +1分16秒
13位 日体大
1区 +13秒
2区 +55秒
3区 +2分07秒
4区 +2分38秒
5区 +3分01秒
6区 +2分31秒
7区 +1分47秒
8区 +2分25秒
9区 +1分28秒
10区 +2分54秒
14位 日大
1区 +1分27秒
2区 -1分02秒
3区 +1分41秒
4区 +1分01秒
5区 +2分05秒
6区 +2分32秒
7区 +1分43秒
8区 +1分55秒
9区 +2分24秒
10区 +4分02秒
15位 東京国際大
1区 -19秒
2区 -18秒
3区 -25秒
4区 -28秒
5区 +3分43秒
6区 +3分49秒
7区 +2分47秒
8区 +2分36秒
9区 +3分37秒
10区 +5分19秒
16位 神奈川大
1区 +25秒
2区 +1分15秒
3区 +47秒
4区 +2分06秒
5区 +6分09秒
6区 +5分24秒
7区 +4分52秒
8区 +5分30秒
9区 +4分06秒
10区 +6分28秒
17位 明大
1区 +14秒
2区 +2分11秒
3区 +21秒
4区 -54秒
5区 +42秒
6区 +9秒
7区 +27秒
8区 +1分06秒
9区 +28秒
10区 +7分19秒
18位 国士大
1区 -15秒
2区 -1分38秒
3区 +5秒
4区 +1分54秒
5区 +2分21秒
6区 +3分19秒
7区 +4分15秒
8区 +5分02秒
9区 +5分20秒
10区 +7分33秒
19位 大東大
1区 +8分18秒
2区 +11分11秒
3区 +11分48秒
4区 +10分47秒
5区 +9分35秒
6区 +9分17秒
7区 +8分20秒
8区 +9分30秒
9区 +9分22秒
10区 +10分25秒
20位 城西大
1区 +58秒
2区 +3分24秒
3区 +6分06秒
4区 +6分23秒
5区 +6分38秒
6区 +7分58秒
7区 +9分39秒
8区 +11分01秒
9区 +11分04秒
10区 +10分34秒
21位 山梨学大
1区 +3分36秒
2区 +5分10秒
3区 +8分09秒
4区 +8分57秒
5区 +10分44秒
6区 +12分00秒
7区 +12分32秒
8区 +13分23秒
9区 +14分05秒
10区 +15分26秒
22位 上武大
1区 +3分11秒
2区 +5分01秒
3区 +6分47秒
4区 +6分37秒
5区 +8分54秒
6区 +10分58秒
7区 +11分58秒
8区 +14分31秒
9区 +18分11秒
10区 +21分51秒
中大、早大は5区の失敗で復路は常にシード変動10位ラインを追い続ける苦しい展開に。
諦めずにしっかりと差を詰めてきましたが、両チームともに届きませんでした。
日体大は致命的なブレーキはなかったものの、3区でシード変動10位ラインの後方2分07秒まで下がると、最後まで粘りを見せたものの遅れを挽回する事は出来ませんでした。
中大、早大以外にも東京国際大、神奈川大も5区で大きく遅れています。
5区は失敗してはいけない区間だという事が表れています。
明大の10区、大東大の1区がシード獲得には致命的だったのは、テレビを見ていれば誰でもわかる事ですが、数字にして並べてみるとやはり大きいです。
データ上の戦力は高いけど現実にはシードは無理そうと思っていた明大は、9区まではシードを狙える位置でしっかりと戦っていました。
大東大は2区を終えてシード変動10位ライン+11分11秒でしたが、ハイレベルな3区を上手く乗り切ると最終的にはシード変動10位ライン+10分25秒でゴールしました。
モチベーション的にきつい状況でも健闘していました。
シード変動11位ラインの動き
これはシード圏内から見て、後方のシード変動11位ラインを離す事もなければ詰められる事もない、引き分けタイムになります。
2区以降で調べました。
2区 68分35秒 区間11位相当
3区 63分44秒 区間12位相当
4区 64分38秒 区間18位相当
5区 74分08秒 区間10位相当
6区 59分41秒 区間8位相当
7区 65分48秒 区間18位相当
8区 67分11秒 区間17位相当
9区 71分03秒 区間10位相当
10区 72分42秒 区間12位相当
7区、8区では区間18位、17位相当でも、後方のシード変動11位ラインに迫られる事はありませんでした。
しかし順位はともかく、タイムはそれほど悪くはないと思います。
7区で、後方のシード変動11位ラインに詰められない為に必要なのが区間18位というのは前回と同じですが、前回は67分43秒、今大会では65分48秒ですから、タイムは今大会の方が大幅に早いです。
前回では7区でシード変動11位ラインが大きく後退し、結果的にはシード圏内にいるチームが多大なメリットを受ける形になっていましたが、今大会では4区がそれに近い形になっていました。
前回の4区では63分22秒区間8位相当が求められたのに対して、今大会では64分38秒区間18位相当にレベルが低下しています。
その結果、ブレーキ気味だった青学大の4区はシード変動11位ラインを6秒離しています。
そして東洋大は、相澤選手の爆走と、シード変動11位ラインのスピードが上がらない事の両方により、シード変動11位ラインを4分近く突き放しています。
4区とは逆に高いレベルの走りが求められたのが6区です。
総合11位でスタートして、総合11位でタスキを渡した明大・前田選手が59分41秒という中々のタイムで走った事により、シード圏内のチームは、このタイムよりも速く走らなければシード変動11位ラインが迫ってきます。
総合1位~6位のチームは山下りにも強力な選手を持っていましたが、総合7位~10位のチームは6区が苦戦気味でした。
シード変動10位ラインの動き
これはシード圏外から見て、前方のシード変動10位ラインに離される事もなければ詰める事もない、引き分けタイムになります。
2区以降で調べました。
2区 68分29秒 区間10位相当
3区 63分57秒 区間13位相当
4区 64分15秒 区間14位相当
5区 73分54秒 区間10位相当
6区 60分14秒 区間12位相当
7区 65分30秒 区間16位相当
8区 66分32秒 区間9位相当
9区 71分41秒 区間14位相当
10区 71分54秒 区間6位相当
全体的にシード圏内から見たラインの動きと同じようなタイムになっています。
圏内よりも6区が少し楽で、8区と10区がちょっと厳しくなっています。
前回は7区で圏内が67分43秒、圏外が65分15秒と、圏内と圏外で大差がありましたが、今大会では極端な区間はありませんでした。
今大会レベルの高かった華の2区ですが、圏内が68分35秒に対して、圏外では更にレベルの高い68分29秒が求められました。
1区で出遅れたチームにとって、68分台前半で走れというのはかなり酷な事です。
今大会の前半戦の激しさを物語っている気がしました。
7区ではシード変動ラインと引き分けるために必要な順位が、圏外では区間16位、圏内では区間18位と、どちらも区間下位になってしまいました。
10位でスタートし10位で次の区間に繋いだ中央学大が65分30秒区間16位、11位でスタートし11位で次に繋いだ明大が65分48秒区間18位だったため、それらがそのまま、シード変動ラインと引き分けるタイムになっています。
今大会の7区は、64分19秒~65分48秒の1分半ほどの中に区間5位から18位までの14人が大量に収まっているので、少しタイムを伸ばしただけで区間順位は大きく向上したでしょう。
圏内と圏外の両方が区間下位になってしまいましたがレベルが低い区間とも言えず、たまたまそういう順位になってしまったのだと思います。
・ 隠れた好走を発掘
チーム順位でも区間順位でも目立たなかった「隠れた好走」をした選手を発掘するための方法として、過去5大会の区間5位の平均タイムと比べてみるのが有効だと思います。
このタイムをクリア出来れば、チーム順位や区間順位に関係なく、好走したと言って良いのではないでしょうか。
()内は14年大会~18年大会の5大会の区間5位のタイムです。
2区 68分20秒00
(69分15秒、67分56秒、68分30秒、68分06秒、67分53秒)
3区 63分54秒80
(64分00秒、63分29秒、64分11秒、64分14秒、63分40秒)
6区 59分44秒20
(59分22秒、59分38秒、60分21秒、59分49秒、59分31秒)
7区 64分40秒40
(64分29秒、64分09秒、64分37秒、65分01秒、65分06秒)
8区 66分20秒60
(66分07秒、66分02秒、65分38秒、66分58秒、66分58秒)
9区 70分45秒40
(70分16秒、69分42秒、70分58秒、71分21秒、71分30秒)
10区 71分24秒00
(71分10秒、70分29秒、71分26秒、71分55秒、72分00秒)
1区は区間タイムがレース展開に極端に左右される区間なので除きます。
4区と5区は距離の大きく異なる旧コースが含まってしまうので、旧コースのタイムは換算して計算しました。
換算に使う数値が2つあり、どちらを使うべきかはっきりしていないので両方載せます。
現在の距離を基準に2.4kmまたは2.5km違うとして換算しました。
遅い方のタイムがクリア出来ればOKとします。
4区
2.4km説 63分23秒42
2.5km説 63分35秒79
(2.4km説 55分36秒=62分48秒78、56分08秒=63分24秒93、56分04秒=63分20秒41、64分17秒 、63分06秒)
(2.5km説 55分36秒=63分09秒26、56分08秒=63分45秒61、56分04秒=63分41秒07、64分17秒 、63分06秒)
5区
2.4km説 72分53秒88
2.5km説 72分42秒68
(2.4km説 80分06秒=71分48秒83、81分12秒=72分48秒00、81分16秒=72分51秒59、74分12秒 、72分49秒)
(2.5km説 80分06秒=71分30秒33、81分12秒=72分29秒25、81分16秒=72分32秒82、74分12秒 、72分49秒)
今大会で、区間5位までに入れなかった選手では、
2区6位 拓大・デレセ選手(67分47秒)
2区7位 國學院大・土方選手(67分53秒)
2区8位 東海大・湯澤選手(68分05秒)
2区9位 駒大・山下選手(68分09秒)
3区6位 國學院大・青木選手(63分01秒)
3区7位 東海大・西川選手(63分02秒)
3区8位 拓大・馬場選手(63分10秒)
3区9位 神奈川大・井手選手(63分29秒)
3区10位 早大・千明選手(63分30秒)
3区11位 東京国際大・真船選手(63分37秒)
3区12位 順大・橋本選手(63分44秒)
4区6位 中央学大・有馬選手(63分22秒)
4区7位 明大・三輪選手(63分28秒)
4区8位 日大・武田選手(63分35秒)
5区6位 拓大・戸部選手(72分32秒)
5区7位 大東大・佐藤選手(72分42秒)
5区8位 東洋大・田中選手(72分52秒)
6区6位 駒大・中村選手(59分04秒)
6区7位 神奈川大・荻野選手(59分29秒)
6区8位 明大・前田選手(59分41秒)
6区9位 日体大・濱田選手(59分44秒)
7区6位 帝京大・岩佐選手(64分28秒)
7区6位 東京国際大・芳賀選手(64分28秒)
7区8位 大東大・三ツ星選手(64分33秒)
7区9位 順大・藤曲選手(64分39秒)
9区6位 日体大・林田選手(70分44秒)
以上26選手がクリアしています。
前々回は3人、前回は6人でしたが、今大会は桁外れに多かったです。
3区だけで7人もいました。
この多さは今大会の異常なまでのハイレベルっぷりを象徴している感じです。
26人の中で、
① シード圏外でレースを進めていた
② チーム順位を落とした
③ 繰り上げスタートになってしまった
好走したのにチーム成績では目立てなかった、活躍できなかった、という不運な①~③に該当する選手は、
① 12人
2区拓大・デレセ選手(18位→12位)
3区神奈川大・井手選手(15位→14位)
3区早大・千明選手(18位→17位)
4区中央学大・有馬選手(15位→13位)
4区日大・武田選手(16位→15位)
5区大東大・佐藤選手(22位→21位)
6区神奈川大・荻野選手(18位→18位)
6区明大・前田選手(11位→11位)
6区日体大・濱田選手(16位→14位)
7区東京国際大・芳賀選手(17位→16位)
7区大東大・三ツ星選手(20位→19位)
9区日体大・林田選手(15位→14位)
② 該当者なし
③ 該当者なし
となっています。
全体で26人もいたので、①に該当する選手も12人と多くなってしまいました。
レベルが高い大会だと、過去の大会と比べれば見事な走りでも、この大会では埋もれてしまうというパターンは多くなってしまいます。
デレセ選手はずっとシード圏外だったとはいえ6人抜きで目立っていたかも知れませんが。
②と③に該当する選手がいなかったのは良かったです。
特に好走したのに③になるのは最悪のパターンですから。
・ 平均区間順位
前回大会では、優勝した青学大よりも2位の東洋大が平均区間順位で上になったり、シード圏外のチームがシード圏内のチームよりも上になったりする現象が起きていました。
面白そうなので、今大会では公式参加22チームの平均区間順位を調べました。
総合成績の順に並べました。()内は平均区間順位の順位です。
1位 東海大 3.5位 (1位)
2位 青学大 4.9位 (2位)
3位 東洋大 5.6位 (3位)
4位 駒大 6.7位 (4位)
5位 帝京大 7.1位 (5位)
6位 法大 7.5位 (6位)
7位 國學院大 10.0位 (7位)
8位 順大 11.8位 (11位)
9位 拓大 11.9位 (12位)
10位 中央学大 11.5位 (10位)
11位 中大 10.6位 (9位)
12位 早大 10.5位 (8位)
13位 日体大 12.8位 (13位)
14位 日大 13.2位 (15位)
15位 東京国際大 13.3位 (16位)
16位 神奈川大 14.2位 (18位)
17位 明大 13.1位 (14位)
18位 国士大 15.7位 (19位)
19位 大東大 13.4位 (17位)
20位 城西大 16.5位 (20位)
21位 山梨学大 18.9位 (21位)
22位 上武大 19.6位 (22位)
総合成績と平均区間順位の関係で、前回大会のような大きな乱れは上位ではありませんでした。
トップ5までは順当でした。
目を引かれるのは総合6位の法大と、総合7位の國學院大の平均区間順位の差でしょうか。
総合成績で1つの差、タイム差も1分35秒と大きく付いているわけではないですが、平均区間順位の差は2.5もあります。
どうも7区~9区辺りの成績が影響してそうです。
7区 法大64分19秒 区間5位 國學院大64分55秒 区間12位
8区 法大66分28秒 区間7位 國學院大66分53秒 区間12位
9区 法大70分55秒 区間7位 國學院大71分06秒 区間12位
この3区間のタイム差は1分12秒と大きく付いたわけではないですが、区間順位の差は合計で17もあります。
シード権の最後の椅子を確保した中央学大は総合成績10位で、平均区間順位の順位も10位で順当でしたが、その前後に波乱がありました。
8位 順大 11.8位 (11位)
9位 拓大 11.9位 (12位)
11位 中大 10.6位 (9位)
12位 早大 10.5位 (8位)
ちょうど総合8位9位の2チームと、平均区間順位の順位で8位9位のチームが入れ替わる形になっています。
この4チームは山上りの成績が明暗を分けたようです。
順大 71分59秒 区間4位
拓大 72分32秒 区間6位
中大 76分24秒 区間20位
早大 75分41秒 区間17位
前回も5区の順位が悪かった、駒大、神奈川大、國學院大が平均区間順位の順位ではシード獲得チームと互角以上だったのに、結果的にはシード落ちでした。
やはり大差がつきやすい5区は失敗が許されない区間のようです。
5区とは逆に1区では中大、早大が大きく区間順位で勝っていました。
順大 64分40秒 区間19位
拓大 64分26秒 区間18位
中大 62分36秒 区間2位
早大 62分42秒 区間4位
差がつきにくい1区での順位差も影響していたようです。
早大は平均区間順位の順位で8位なのに、総合成績は12位。
4つも下回ったのは全チーム中ワーストでした。
早大は5区の他に2区でもブレーキを起こしていて、やはり箱根駅伝の2大重要区間での失敗は他区間よりもダメージが大きい事がうかがえます。
他のチームでは、良くわからなかったのが、5区で最下位の区間22位なのに総合成績(16位)が平均区間順位の順位(18位)よりも2つも上にきている神奈川大ですが、これは他のチームを見たらなんとなくわかりました。
1区でアクシデントがあって最下位になってしまった大東大と、アンカーで区間最下位になってしまった明大。
この2チームは1区と10区で「区間順位の差以上のダメージ」を食らってしまったので、平均区間順位の順位では神奈川大よりも上なのに、総合成績では下回る形になったからじゃないかと思います。
1区 神奈川大 63分22秒 区間15位 大東大 71分15秒 区間22位
10区 神奈川大 74分16秒 区間20位 明大 78分45秒 区間22位
1区の神奈川大と大東大の区間順位の差は7つですが、タイム差は8分弱もあります。
10区の神奈川大と明大も区間順位の差は2つですが、タイム差は4分半もありました。
この平均区間順位や、平均区間順位の順位を調べるのは結構面白いので、来年からもやってみようと思います。
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