雑記０８　過去との比較４区５区

過去の記録との比較４区５区改訂版

２０１５年に過去の記録との比較　区間別編等を公開しましたが、２０１７年大会より４区と５区の変更があったので、その改訂版です。

本来ならば２０１７年大会からの距離変更が決まった時点ですぐに情報を集めて、従来の４区、５区と新コースの４区、５区の違いを公開するべきでしたが、やる気がわかず放置していました。

２０１７年大会の感想（３）にも書きましたが、変更距離の違いが２．４ｋｍなのか２．５ｋｍなのか良くわからないのです。

この影響で過去のコースとの比較がとんでもなく複雑化してしまいました。

今でも有力な情報は得てはいませんが、私のわかる範囲でまとめてみました。

４区

４区１７年～コース

距離は２０．９ｋｍと表示されています。

小田原中継所の位置が箱根よりに移動し、０５年大会までとほぼ同じ位置に戻りました。しかし完全に同じ場所ではなく、中継ポイントが微妙に違う事が陸上雑誌に書かれています。

１８．５ｋｍと表示されていた０６年～１６年コースから２．４ｋｍの延長とされていますが、ほぼ同じ距離が短縮された、００年～０５年コースから０６年～１６年コースへの変更時には、２．５ｋｍ短縮されたと発表されており、矛盾が生じています。

４区０６年～１６年コース

距離は１８．５ｋｍと表示されています。

８４年～０５年コースから、２．５ｋｍの短縮とされていますが、２．４ｋｍの可能性もあります。

小田原中継所の位置が東京寄りに移動し、４区８４年～０５年コースの最後の２．４ｋｍ～２．５ｋｍが５区０６年～１４年コースの一部分になりました。

０６年以降、再計測があったものの、距離表示の変更はなく、１８．５ｋｍと表示されていました。

４区８４年～０５年コース

距離は当初は２０．９ｋｍ。

再計測により最後の１大会の０５年だけが２１．０ｋｍと表示されています。

まずは１８．５ｋｍ時代(０６年～１６年)を除いて過去のコースと比較していきます。

４区１７年～コースと４区８４年～０５年コースの比較

主な違いは小田原中継所の中継ポイントの位置が微妙に違う事です。

変更距離は不明ですが、テレビ放送では０５年までとほぼ同じ位置で中継しているように見えたので、タイムに与える影響はかなり少ないと思います。

他に違いはないので、１７年～コースと８４年～０５年コースは事実上は同じコースと言えそうです。

次は１８．５ｋｍ時代を含めての過去のコースとの比較です。

かなり複雑になります。

まず距離の違いは２．４ｋｍなのか？２．５ｋｍなのか？という大問題に当たります。

これについては２０１７年大会の感想(３)に書いた通り、本当に良くわかりません。

ですから、２．４ｋｍ説と２．５ｋｍ説の両方を使って換算し、その間のタイム、とアバウトに考えるしかなさそうです。

４区１７年～コースと４区０６年～１６年コースの比較

主な違いは１７年～コースの方が小田原中継所の位置が箱根寄りにある事です。距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍです。

①１７年～コースの最新の距離は２０．９ｋｍ

②１７年～コースと０６年～１６年コースの距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍ、つまり０６年～１６年コースの距離は１８．４ｋｍ～１８．５ｋｍ

①②を考慮して換算するべきだと思います。

例えば０６年～１６年コースの５４分２８秒の記録を１７年～コースに換算する場合は、５４分２８秒÷１８．４または１８．５×２０．９で計算し、１時間０１分３１秒～１時間０１分５２秒の間になります。

４区の終盤には上り坂があり、その上り坂を含めない部分を走ったタイムからの換算になりますので、このタイムに少し足した方が現実的ですが。

４区０６年～１６年コースと４区８４年～０５年コースの比較

主な違いは０６年～１６年コースの方が小田原中継所の位置が東京寄りにある事です。距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍです。

この２つのコースを比較する場合は、

①　８４年～０５年コースの最新の距離は２１．０ｋｍ

②　８４年～０５年コースと０６年～１６年コースの距離の差は２．５ｋｍ

①②を考慮して換算するべきだと思います、と以前は主張しましたが、１７年大会で同じ距離の延長がされ、その時は２．４ｋｍの延長と発表されたため、この０６年大会の距離短縮も２．５ｋｍか２．４ｋｍかわからなくなってしまいました。

また１７年～コースは、８４年～０５年コースとほぼ同じコースにも関わらず２０．９ｋｍと表示されており、８４年～０５年コースの最新の距離表示を２１．０ｋｍとするのも無理があります。

③　８４年～０５年コースの事実上の最新の距離は２０．９ｋｍ

④　８４年～０５年コースと０６年～１６年コースの距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍ、つまり０６年～１６年コースの距離は１８．４ｋｍ～１８．５ｋｍ

③④を考慮すると、例えば８４年～０５年コースで１時間００分５６秒の記録を０６年～１６年コースに換算するのならば、１時間００分５６秒÷２０．９×１８．４または１８．５で計算し、５３分３８秒～５３分５６秒になります。

４区終盤の上り坂を含めた部分を走ったタイムからの換算になりますので、このタイムから少し引いた方が現実的です。

５区

５区１７年～コース

距離は２０．８ｋｍと表示されています。

小田原中継所の位置が箱根寄りに移動し、０５年大会までとほぼ同じ位置に戻りました。しかし完全に同じ場所ではなく、中継ポイントが微妙に違う事が陸上雑誌に書かれています。

２３．２ｋｍと表示されていた１５年～１６年コースから２．４ｋｍの短縮とされていますが、ほぼ同じ距離が延長された、００年～０５年コースから０６年～１４年コースへの変更時には、２．５ｋｍ延長されたと発表されており、矛盾が生じています。

５区１５年～１６年コース

距離は２３．２ｋｍと表示されています。

函嶺洞門を迂回するルートになったので、０６年～１４年コースと比べて約２０ｍ長くなっています。

しかし、再計測が同時に行われ、距離表示上は０６年～１４年コースよりも０．２ｋｍ短くなっています。

「約２０ｍ延長」というのは、報知新聞や陸上雑誌などに書かれていました。

約のつかない、正確な距離情報は陸上雑誌などにも載っていませんでした。

５区０６年～１４年コース

距離は２３．４ｋｍと表示されています。

００年～０５年コースから、２．５ｋｍの延長とされていますが、２．４ｋｍの可能性もあります。

４区８４年～０５年コースの最後の２．４ｋｍ～２．５ｋｍの部分がそのまま５区に移行しました。

５区００年～０５年コース

距離は当初は２０．７ｋｍ。

再計測により、最後の１大会の０５年だけが２０．９ｋｍと表示されています。

コース変更前の９９年以前と比べて、距離はわずか４ｍだけ長くなっています。

８４年～９９年コースでは、後半に国道１号から外れて旧街道を走るのに対して、００年～０５年のコースでは国道１号をそのまま走り続けます。

国道１号と旧街道の分岐地点から合流地点までの距離は、００年以降は４８８ｍです。

５区８４年～９９年コース

距離は当初は２０．６ｋｍ。

再計測により、９１年～９９年が２０．７ｋｍと表示されています。

コースの後半に国道１号→旧街道→国道１号と走ります。

国道１号と旧街道の分岐地点から合流地点までの距離は４８４ｍです。

旧街道を通る事がわずかにショートカットになっています。

まずは２３ｋｍ超の時代(０６年～１６年)を除いて過去のコースと比較していきます。

５区１７年～コースと５区００年～０５年コースの比較

主な違いは小田原中継所の中継ポイントの位置が微妙に違う事(距離不明)、コースの序盤にある函嶺洞門を、１７年～コースでは迂回し、００年～０５年コースでは通る事です。

距離の違いは１７年～コースの方が函嶺洞門を迂回する分約２０ｍ長くなっています。

約２０ｍの距離は、スピードを時速２０ｋｍとすれば約３．６秒かかります。

中継ポイントの位置の違いは、陸上雑誌などにも変更距離の情報がありませんでした。テレビ放送を見た感じではタイムにほとんど影響を与えない程度の僅かなズレではないかと思います。

５区００年～０５年コースと５区８４年～９９年コースの比較

主な違いは、００年～０５年コースの方が距離が４ｍ長い事です。

４ｍの距離は、スピードを時速２０ｋｍとすれば０．７２秒かかります。

次は２３ｋｍ超の時代を含めての比較です。

４区と同様にめちゃくちゃ複雑です。

４区と同じく、２．４ｋｍ説と２．５ｋｍ説の両方を使って換算し、その間のタイム、とアバウトに考えるしかなさそうです。

５区１７年～コースと５区１５年～１６年コースの比較

主な違いは１７年～コースの方が小田原中継所の位置が箱根寄りにある事です。距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍです。

①１７年～コースの最新の距離は２０．８ｋｍ

②１７年～コースと１５年～１６年コースの距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍ、つまり１５年～１６年コースの距離は２３．２ｋｍ～２３．３ｋｍ

①②を考慮して換算するべきだと思います。

例えば１５年～１６年コースの１時間１６分１５秒の記録を１７年～コースに換算するのならば、１時間１６分１５秒÷２３．２または２３．３×２０．８で計算し、１時間０８分０４秒～１時間０８分２１秒の間と考えるべきかと思います。

５区１５年～１６年コースと５区０６年～１４年コースの比較

これは簡単です。

函嶺洞門を迂回するか通るかの違いです。１５年～１６年コースの方が約２０ｍ長いです。

約２０ｍの距離は、スピードを時速２０ｋｍとすれば約３．６秒かかります。

５区０６年～１４年コースと５区００年～０５年コースの比較

主な違いは０６年～１４年コースの方が小田原中継所の位置が東京よりにある事です。距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍです。

この２つのコースを比較する場合は、

①　００年～０５年コースの最新の距離は２０．９ｋｍ

②　００年～０５年コースと０６年～１４年コースの距離の差は２．５ｋｍ

①②を考慮して換算するべきだと思います、と以前は主張しましたが、１７年大会で同じ距離の短縮がされ、その時は２．４ｋｍの短縮と発表されたため、この０６年の距離延長も２．５ｋｍか２．４ｋｍかわからなくなってしまいました。

また、１７年～コースは００年～０５年コースよりも約２０ｍ長いのにも関わらず２０．８ｋｍと表示されており、００年～０５年コースの最新の距離表示を２０．９ｋｍとするのも無理がありそうです。

１７年～コースより約２０ｍ短いのならば、００年～０５年コースの最新の距離は厳密には２０．７８ｋｍとするべきかも知れませんが、０．０１ｋｍ単位を四捨五入し、２０．８ｋｍを換算するときに使う数値とするべきかと思います。元々箱根駅伝の距離表示は０．０１ｋｍ単位までは公開されませんので。

③　００年～０５年コースの事実上の最新の距離は２０．８ｋｍ

④　００年～０５年コースと０６年～１４年コースの距離の違いは２．４ｋｍ～２．５ｋｍ、つまり０６年～１４年コースの距離は２３．２ｋｍ～２３．３ｋｍ

③④を考慮すると、例えば００年～０５年コースで１時間０９分１２秒の記録を０６年～１４年コースに換算するのならば、１時間０９分１２秒÷２０．８×２３．２または２３．３で計算し、１時間１７分１１秒～１時間１７分３１秒の間と考えるべきかと思います。

総合記録について

４区の延長と５区の短縮がされた１７年大会から、総合記録と往路記録もそれまでの記録がリセットされ、新規の記録が大会記録とされました。

これは総合コース及び往路コースが、１６年大会までと１７年大会からでは、別物になった事を意味しています。

ただし４区＋５区の合計距離には変化はなく、１６年大会まで使われた１５年～１６年コースと、１７年～コースでの総合及び往路タイムの比較については、タイムの加減をする必要はないと思います。

ちなみに０６年大会から４区の距離が短縮され、その分だけ５区の距離が延長された時には、総合及び往路記録は００年～０５年コースの記録が公式に認められていました。

０６年大会～１０年大会の陸上雑誌の情報を見ても、総合大会記録は駒大が００年に出した１１時間０３分１７秒と表記されています。

０６年大会の変更時には過去の記録が認められ、１７年大会の変更時には過去の記録を認めないというのは、どう考えても矛盾していますが、現行のルールでは別物とされてしまいます。

個人的には、０６年の時のように、距離が同じならば過去の記録を認めて良いと思うのですが。

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